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労働生産性とは?計算式や向上のための施策を解説

労働生産性とは?計算式や向上のための施策を解説

労働生産性が向上すれば、人材不足の解消やコスト削減が実現します。しかし、適切な対策を講じなければ、労働生産性は向上しません。本記事では、労働生産性の求め方や、向上のために見直すべきポイントを解説します。

労働生産性とは

労働生産性とは、一人の従業員が生み出す付加価値額を指します。労働の効率性を測るために用いられており、労働生産性が高い場合は、従業員が効率的に付加価値を創出できていることがわかります。

公益財団法人日本生産性本部の調査によると、2022年度の労働生産性は年間当たり836万円、1時間当たり5,110円だそうです。この数字は決して高くなく、OECDに加盟している38ヵ国の中で日本の労働生産性は31位と、国際的に低い水準であることがわかります。

参考
日本の労働生産性の動向 | 調査研究・提言活動 | 公益財団法人日本生産性本部 (jpc-net.jp)
労働生産性の国際比較2023 | 調査研究・提言活動 | 公益財団法人日本生産性本部 (jpc-net.jp)

労働生産性の計算式

労働生産性は、物的労働生産性と付加価値労働生産性の2つに分けられます。ここでは、それぞれの計算方法を見ていきましょう。

物的労働生産性の計算式

物的労働生産性とは、目に見える「モノ」を成果としたときの労働生産性です。ものづくりをする製造業でよく用いられます。物的労働生産性は、以下の計算式で求められます。

物的労働生産性=「モノ」の生産量÷労働量

「モノ」の生産量は、生産数量や販売価格を指します。生産数量を代入した場合、結果の単位は「個」や「kg」などになります。価格で表すことはできませんが、生産能力の可視化にも役立てられます。

付加価値労働生産性の計算式

付加価値労働生産性は、付加価値の金額をもとにした労働生産性です。スポーツ業や知識産業など、形に残らないサービスを提供する業界で用いられます。付加価値労働生産性は以下の計算式で求められます。

付加価値労働生産性=付加価値額÷労働量

付加価値額とは、売上から経費を引いた額です。企業が新たに創出した付加価値を、業態に限らず求めることができます。

労働生産性の向上によるメリット

労働生産性が向上すると、従業員一人当たりがこなせる業務量が増えるため、以下のようなメリットを受けられます。

  • 人材不足の解消
  • コスト削減
  • 企業競争力の強化

人材不足の解消

労働生産性が向上すると、従業員一人当たりがこなせる業務量が増えるため、少ない人手でも多くの付加価値を創出できるようになります。これにより、業務量が確保でき、人材確保の必要性が低減します。

日本では少子高齢化に加えて人口減少も進んでいます。今後はより雇用が難しくなると予想されるため、一人ひとりの生産性を向上し、人材不足を解消する必要があるでしょう。

コスト削減

労働生産性が向上すれば、より短い労働時間で同量の付加価値を生み出せるようになります。業務時間が短くなるため、設備運用のための資源や人件費を削減できるでしょう。

労働生産性の向上によりコスト削減が実現すれば、設備投資や優秀な人材の獲得にかけられる資金が増えます。その資金を労働生産性の向上に充てれば、コスト削減と投資を繰り返す好循環を促すことができるでしょう。

企業競争力の強化

労働生産性が向上すれば、先述の通りコスト削減を実現できます。これを製品の価格に反映すれば、企業競争力を強化できるでしょう。

また、価格を下げなくとも、コストカットによって浮いた資金で企画力を高め、他社にない性能を搭載すれば、高付加価値化にもつなげられます。どちらにせよ、労働生産性が向上すれば、企業競争力を高めることができるでしょう。

労働生産性を向上させるために見直すべきポイント

労働生産性が向上すれば、さまざまなメリットを受けられます。しかし、同じ設備や従業員のもとで労働生産性を向上するのは、簡単なことではありません。

しかし、以下のポイントを見直すことで、効果的に労働生産性を向上できます。

  • 労働時間
  • アナログな業務内容
  • 外注の活用

労働時間

労働時間を適切に設定することで、労働生産性が向上します。労働時間が長ければ、集中力の低下や疲労の蓄積により生産性は低下します。そのため、従業員へのヒヤリングなどを行い、適切な労働時間に設定することが重要です。

労働者健康安全機構の調査によると、年間労働時間が1,200時間程度を超えた辺りから、労働者一人当たりの名目GDPが下がる傾向にあるようです。とはいえ、日本の年間労働時間の平均は1,700時間を超えているため、1,200時間にすることはかなり難しいでしょう。

しかし、労働時間が短くなれば、必ずしも付加価値の創出額が減少するわけではないことは、他国の労働時間や労働生産性を見ても明らかです。付加価値の創出額の向上を考える際には、労働時間を短くすることも検討しましょう。

参考:情報誌「産業保健21」94号28p| JOHAS(労働者健康安全機構)

アナログな業務体制

アナログな業務体制は、労働生産性の向上を妨げます。現在、多くの企業がデジタル化により業務改善を図っています。デジタル技術を活用すれば、業務の代替や省力化が実現するため、労働生産性の向上が可能です。

しかし、アナログな業務体制のまま事業を続けた場合、デジタル化を進めた企業に生産性や効率で劣ることになり、企業の競争力が低下して事業の継続が困難になると予想されています。

労働生産性の問題に限らず、企業のデジタル化は急務です。デジタル化をなかなか推進できていない企業は、労働生産性を向上するという観点から、デジタル技術の活用を検討すべきでしょう。

外注の活用

外注を活用することで、労働生産性を向上できる場合があります。外注というと、高い金額を投入して業務を委託するイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか。しかし、場合によっては内製よりも外注のほうが、労働生産性・コストどちらの恩恵も受けられます。

内製すると外注費はゼロであるため、コスト的に有利だと思われがちですが、社内の従業員がその業務をこなすことになるため、少なからず人件費がかかります。また、新たな業務を行う場合は、それを実行するためのシステム費がかかるうえ、慣れるまでは低効率で作業することになります。

このように、労働生産性を下げて内製するよりは、慣れていない作業は外注し、社内の従業員をコア業務に充てたほうがよい場合もあります。

請求業務をアウトソーシングすべき理由

企業がアウトソーシングすべき業務の一つに請求業務があります。

請求業務のような売上に直結しない支援的な業務は、ノンコア業務と言われます。一方の売上を生むための直接的な業務である営業活動や商品開発、販促活動などはコア業務と言われ、事業の成長や売上UPを実現するためには、コア業務に注力できる環境を整備することが重要です。

特に請求業務は、企業が取引をするうえで必ず発生する業務です。そして、請求書の発行から入金確認、消込、入金がかなった場合の督促など、煩雑な業務が含まれます。督促は営業が担当することも多く、件数が増えてくると、本来営業活動に使うべき貴重な時間を割かれてしまいます。

こうした状況では、コア業務に専念したくても専念できず、労働生産性も下がってしまう可能性があります。

Paid(ペイド)」は、請求業務の代行と未払い時の保証がセットになった企業間決済サービスです。後払いで発生する請求書の発行、入金確認・消込、督促、代金回収まですべての業務を代行します。

導入企業は請求データを登録するだけで請求業務が完了するため、請求業務の大幅な効率化につながります。

営業は督促業務を行う必要がないため、メイン業務である営業活動に専念できます。また経理もこれまで請求業務に費やしていた時間を、財務分析や外部とのコミュニケーションなど事業を拡大するための業務に使うことができるようになります。

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まとめ

労働生産性を向上すれば、コスト削減や企業競争力の強化に役立ちます。しかし、労働生産性は簡単に向上するものではありません。自社の現状を分析し、課題を一つひとつ解決していく必要があります。

また、労働生産性の向上が難しい業務は、外注したほうがよい場合もあります。社内の従業員が労働生産性の高い業務に専念することで、業務全体の効率を上げられるでしょう。これを機に、社内の業務を整理し、改善に結びつけられる策がないかを検討してみてはいかがでしょうか。