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請求書の振込先の正しい書き方は?記載が必要な項目や注意点を解説

請求書の振込先の正しい書き方は?記載が必要な項目や注意点を解説

請求書に振込先を記載することで、取引先は迷わずに正確な送金ができるため、必要な情報を漏れなく記載することが重要です。しかし、銀行名や口座番号の書き方に迷ったり、正確な情報をどこまで記載すれば良いか分からないと悩む方も多いのではないでしょうか。本記事では、振込先情報の正しい書き方を詳しく解説し、トラブルを未然に防ぐコツや注意点を網羅的にご紹介します。

請求書に記載すべき振込先情報

請求書において、振込先情報は支払者が正確に送金を行うための最重要項目です。不備があると支払いが遅れるだけでなく、取引先に迷惑をかける可能性もあります。ここでは、必ず記載すべき基本項目の情報を紹介します。

金融機関名と支店名

金融機関名は正式名称で記載し、略称を避けましょう。また同一銀行内でも支店名が異なる場合は送金先が異なるため、必ず正確な支店名を記載する必要があります。支店名もフルネームで記載し、支店コードも併記することで確認の手間を省けます。

例:〇〇銀行 △△支店(支店コード: 123)

口座番号

口座番号は、銀行口座を特定するための一意の番号です。金融機関が管理する個々の口座に割り当てられており、口座番号が正確に提供されることで、送金が正しく行われ、取引のトラブルを防ぐことができます。

桁数や形式は金融機関によって異なるものの、一般的に7桁で表示されることが多いです。一部の地方銀行や信用金庫では6桁の場合もあります。ゆうちょ銀行の場合は、口座番号が8桁あることがあります。その際は、口座番号最後(1番右)の数字を取った7桁を記載します。

口座種別

口座種別とは、銀行口座の種類を指し、主に「普通口座」と「当座口座」の2つに分かれます。正確な種別が指定されていないと、エラーが発生する可能性があるためもれなく記載しましょう。個人や法人を問わず広く利用されているのは「普通口座」です。当座口座は、主に法人や事業者が利用する口座の一種で、小切手や手形の支払いに対応しています。口座種別と番号は、1列で表記するのが一般的です。

例:普通口座 1234567
  普通)1234567

口座名義

一般的に法人の場合は正式名称を記載し、略称や通称は避けましょう。個人名義の口座の場合は、名前の略称やニックネームではなく、フルネームを使用します。振込時にカタカナで振込む必要があるため、カタカナ表記も記載します。カタカナ表記のみ、もしくは漢字+カタカナ表記で記載するのが一般的です。その際、株式会社の表記は「カ)」「(カ」などの略語を用います。

      カ) 〇〇
口座名義:株式会社〇〇

振込先の記載における注意点

振込先の記載ルールと併せて下記も注意しておくといいでしょう。

どちらが振込手数料を負担するかを記載する

振込手数料について、取引先が支払うべきか、自社が負担するかを明記しましょう。振込手数料が「請求者負担」または「支払者負担」である旨を記載することで、事前に認識の違いを防げます。一般的には「振込手数料はお客様ご負担でお願いいたします」と記載することが多いです。

分かりやすいレイアウトを心がける

振込先情報を適切に配置し、見やすくすることは、支払いのトラブルを防ぐ重要なポイントです。振込先情報は、請求書内で他の情報(例えば明細や金額)に埋もれないよう、独立したセクションとして配置するのが理想的です。「お振込先情報」や「お支払い方法」といった見出しを明示することで、取引先が情報を探す手間を減らします。全体的に情報を詰め込みすぎず、適度な余白を設けることで視認性を上げることを意識しましょう。

振込先以外に記載するべき項目

請求書に記載すべき項目は、消費税法で以下の通り定められています。

  • 宛名(請求書の宛先となる企業名や担当者名、住所など)
  • 取引年月日
  • 取引内容(商品名、数量、単価、金額、消費税額など)
  • 取引金額(税率ごとに区分して金額を記載。各税率に基づく消費税額の合計も明記)
  • 発行者情報(発行者の名称、所在地、連絡先を記載)

また、インボイス制度への対応が必要な場合、適格請求書として下記の必要項目を記載することが求められます。

  • 適格請求書発行事業者の登録番号
  • 税率ごとに区分して合計した対価の額及び適用税率
  • 税率ごとに合計した消費税

請求書発行業務から代金の回収業務までを代行するサービスの一つが「Paid(ペイド)」です。取引先情報と請求内容を登録するだけで、与信管理から請求書の発行・発送、入金確認、督促まですべての業務をPaidが代行してくれます。どれだけ取引件数が増えても、請求にかかる時間が変わらなくなる点が大きなメリットです。

Paidを実際に導入した企業の事例を紹介します。

導入企業ワンストーン株式会社
業種定額・サブスクリプション

【Paid導入前の課題】

請求業務は代表が1人で対応。請求書の印字や封入やラベルシールの印字と貼り付け、さらに金額の誤りなどを防ぐためのダブルチェックなどを含めると、請求書の発送だけで3~4時間かかっており、他のやりたい仕事に時間が取れないのが課題でした。

【Paid導入後の効果】

必要な作業は新規取引先の登録とその請求情報の登録だけになったので、毎月の作業としては15分程度に短縮。月末月初でも本業に集中できるようになりました。督促の心理的負担がなくなったのも大きな効果だと感じています。

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まとめ

振込先情報は、請求書の中でも取引の円滑な進行を支える重要な項目です。本記事でご紹介した基本的な書き方、注意点、分かりやすく記載するためのコツを押さえることで、取引先にとって分かりやすく安心できる請求書を作成できるようになります。また、振込ミスや支払い遅延のリスクも軽減できます。正確かつ親切な請求書作成を心がけ、信頼できるビジネスパートナーとしての印象を築きましょう。