掛売りの意味とは?メリット・デメリットを事例から紹介
効率的な取引の仕組みとして多くの企業間取引で採用されている「掛売り」。しかし、掛売りには高い利便性がある一方、事業運営上のリスクとなり得るデメリットも存在します。
本記事では、掛売りの意味から身近な利用事例、メリット・デメリットまでを解説。掛売りのデメリットを解決する選択肢となる「請求業務代行サービス」と、その導入事例も紹介していきます。
目次
掛売りの意味とは
掛売りとは、企業間取引などで行われる、後払いの支払いシステムです。これは単なる口約束(ツケ払い)ではなく、あくまでも契約にもとづく取引で、簿記上の仕分けでは「売掛金」に該当します。
掛売りの事例
掛売りはどのように行われているのか、具体的な事例から紹介していきます。
- 企業間での金銭のやりとり
- クレジットカードでの支払い
企業間での金銭のやりとり
掛売りは、企業間での金銭のやりとりにて主に採用されています。
1、自社が商品やサービスを提供して請求書を発行
2、請求書を受け取った取引先が期限内に振込
こうしたやりとりも掛売りに該当します。
なお、掛売りが実施されるのは企業間だけではありません。たとえば、取引先がフリーランスなど個人の場合では、企業と個人間での掛売りとなります。
クレジットカードでの支払い
私たちはプライベートな買い物でも、無意識に掛売りの仕組みを利用しています。そのわかりやすい例がクレジットカードによる支払いです。
利用者とクレジットカード会社が契約を結び、お店がクレジットカード加盟店となることで、利用者とお店間の「後払い」が可能となります。お店は先に商品やサービスを提供し、後にクレジットカード会社を通じてショッピング代金を受け取るのです。
掛売りのメリット
企業が掛売りを利用するメリットには、次の2点があげられます。
- 一度にまとめて請求できる
- 大きな金額の取引がしやすい
一度にまとめて請求できる
掛売りを利用しない取引の場合、取引を重ねるにつれて書類発行等の手間が増えていきます。一方、掛け売りを利用した取引では、ある期間の取引をまとめて請求することが可能です。
書類発行の手間のみならず、振込や入金確認の回数削減にもつながるため、業務効率化にも貢献します。
大きな金額の取引がしやすい
掛売りを利用しない取引の場合、取引は手元の資金の範囲内でしか行えません。一方、掛売りの場合は後払いとなるため、仕入れ段階で資金がなくても取引ができ、手元の資金以上の取引が可能になります。
掛売りのデメリット
掛売りでの取引には多くのメリットがある反面、注意しなければならない点もあります。
- 与信管理が発生する
- 予定通りに支払われないことがある
- 毎月の請求業務が負担になる
与信管理が発生する
掛売りにて取引をする場合には、与信管理の業務が発生します。与信管理とは、取引先の信用を測る管理業務です。与信管理を行うことで、貸し倒れや支払いの遅延といったリスクを軽減することができます。
与信管理には、ある程度厳しい審査基準を設定する必要がありますが、厳しすぎる審査基準は円滑な取引にとってマイナス要素となります。貸し倒れや支払いの遅延といったリスクをコントロールしつつ、円滑な取引を推進するために割かれる業務工数は、掛売りのデメリットのひとつといえるでしょう。
関連記事:与信管理とは?与信承認から事後管理までの具体的な方法と重要性を解説
予定通りに支払われないことがある
支払いの遅延や貸し倒れは、掛売りにおける最大のリスクです。企業間における掛売りは、正式な契約にもとづいた取引ですが、究極的には「取引先との信頼関係で成り立つ仕組み」です。取引先の予期せぬ業績悪化といったリスクは常に存在するため、支払いが期日通りに必ず行われる保証はありません。
なお、支払いの遅延や貸し倒れが発生した場合には、売掛金の回収業務を余儀なくされるため、円滑な業務の妨げとなるおそれも出てきます。
毎月の請求業務が負担になる
一定期間の取引をまとめて処理することができる点は、掛売りの大きなメリットです。ただし取引をまとめる際には、計上漏れに細心の注意を払う必要があります。特に取引先が多く、まとめるべき取引数が膨大な場合には、締めの時期に業務がひっ迫することもあります。
掛売りのデメリットを解決する方法
これまで見てきたように、掛売りにはメリットだけでなく、デメリットもあります。そこで、さまざまな懸念事項を解決する有効な選択肢である「請求業務の代行サービス」に目を向けてみましょう。請求業務の代行サービスは、請求書の発行はもちろんのこと、与信管理、代金回収なども代行し、スムーズな事業運営をサポートします。
関連記事:請求業務を効率化する方法~請求書処理をサポートするサービス
請求業務が不要な掛売り決済代行「Paid(ペイド)」とは
BtoB掛売り決済サービス「Paid」は、掛売りで発生する与信管理、請求書発行、入金確認、代金回収、督促といった請求業務をすべて代行します。また万が一支払遅延や未払いが発生した場合に、代金を100%保証します。
掛売りでのデメリットである請求業務の負担や未回収リスクを低減できます。
Paid導入で請求業務の効率化を実現した事例
導入企業 | ワンストーン株式会社 |
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業種 | 定額・サブスクリプション |
Paid導入前の課題
取引先が50社近くまで増え、請求書の印字や封入作業、ラベルシールの貼り付けなどの請求書発行業務だけで、毎月3~4時間はかかっていた。消込作業や督促業務の手間も負担に。
Paid導入後の効果
導入後は請求業務にかかる時間が15分に短縮され、月末月初でも本業に集中できるように。督促の心理的な負担がなくなったのも大きなメリットになっている。
関連記事:請求業務が4時間から15分に!定額の請求を自動化して作業負担を軽減~ワンストーン株式会社の事例
Paid導入で売上UPを実現した事例
導入企業 | 株式会社キャンドゥ |
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業種 | アパレル・雑貨 |
Paid導入前の課題
100円ショップ「Can★Do」を運営する株式会社キャンドゥは、全国に店舗数を拡大するとともに、ネットショップの整備も強み。しかし、当初ネットショップは後払いに対応しておらず、一部のお客様との取引機会が失われるという問題があった。
Paid導入後の効果
Paidを導入し後払いに対応したことで、取引先も拡大。現金、クレジットカード、後払いと、決算方法が充実したため、機会損失が減少。売上の増加につながっている。
関連記事:業務負担なく後払いに対応し売上が拡大~株式会社キャンドゥの導入事例
Paid導入で客単価が向上した事例
導入企業 | 株式会社生活の木 |
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業種 | 卸・販売 |
Paid導入前の課題
営業アシスタントが督促業務に時間をとられ、本来やるべきアシスタント業務に集中できないというのが課題だった。また与信の基準があいまいで未回収リスクの不安もあるため、初回の限度額は数万円しか設定できていなかった。
Paid導入後の効果
与信の設定や不良債権の回収といったマイナスをゼロにする業務に営業アシスタントの時間がとられていたのが、今はページを作ったりメルマガを作ったりという、プラスを生み出す仕事に転換できている。自社で対応していたときより限度額が大きく出るようになったお客様が非常に多く、大口購入や定期購入につながっている。
関連記事:プラスを生み出す仕事に集中できるように!大きな限度額で売上もUP~株式会社生活の木の事例
まとめ
請求業務の手間を削減でき、大きな金額での取引も可能とする掛売り。そのメリットを活かし事業を成長させていくために、未回収リスクやリソースを圧迫する業務工数といったデメリットに早めに対策するべきです。
Paidは、多くの企業で利用されているBtoB掛売り決済サービスです。与信管理、請求書発行、督促までをカバーし、取引先の未払いに対しては100%の支払い保証を提供しています。未回収リスクを低減し請求業務の効率化を図るべく、ぜひ導入をご検討ください。