サブスクに必要な決済方法は?選定ポイントとサブスクリプション決済代行のメリットを解説

サブスクに必要な決済方法は?選定ポイントとサブスクリプション決済代行のメリットを解説

近年、サブスクリプションビジネスは急速に拡大し、多くの企業が採用しています。しかし、成功するためには、単にサービスを提供するだけでは不十分です。特に重要なのが、「決済方法」の選定です。決済方法の種類によって、そもそもサービスの利用を検討してもらえるか、利用開始後も継続して利用してもらえるかに大きく影響します。本記事では、サブスクに最適な決済方法を見つけるためのポイントや導入プロセスを詳しく解説します。これを参考に、顧客満足度を高め、ビジネスの成長を加速させる決済方法を選びましょう。

そもそもサブスクとは?

サブスク(サブスクリプション)とは、定期的に料金を支払うことで、商品やサービスを一定期間利用することができるモデルを指します。英語の「subscription」に由来し、日本でも近年、映画や音楽、電子書籍などを月額料金で提供するデジタルコンテンツサービスやSaaSなどで広がりを見せています。

従来の販売モデルでは、商品やサービスを一度購入してもらうと、その取引は完了します。一方でサブスクは、顧客がサービスを継続して利用する限り、企業に対して定期的に収益が発生する仕組みです。企業にとっては、安定した収益が見込める点、さらに売上の予測がしやすいため、計画的な成長戦略の構築が可能といった点がメリットです。

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サブスクにおける決済の重要性

サブスクビジネスの成否は、適切な決済方法の選択に大きく依存します。顧客にとって使いやすい決済方法を提供することは、利用継続率に直接影響を与える要素の一つだからです。例えば、希望の決済方法に対応していない場合、顧客が離脱してしまうリスクもあります。また、適切な決済手段を導入することで、新規顧客の獲得や既存顧客の満足度向上に繋がる可能性も高まります。そのため、自社のビジネスモデルや顧客層に合わせた最適な決済方法を選ぶことが重要です。

サブスクで利用できる主な決済方法の種類

サブスクで利用できる決済方法は様々です。ユーザーの利便性やビジネスの目的に合わせて、必要な決済方法を選択しましょう。ここでは、代表的なサブスク決済方法の種類と、それぞれの特徴について詳しく説明します。

クレジットカード決済

クレジットカード決済は、サブスクビジネスで最も一般的な決済手段の一つです。契約時にクレジットカードを登録してしまえば、次回以降の決済が自動で行われるため、顧客にとっては支払いの手間が省けるのがメリットです。また顧客は毎月の支払いを意識せずに継続利用ができるため、継続率の向上にもつながります。

一方で、クレジットカード情報を登録することに抵抗がある利用者も一定いることや、カード情報を保持することになるためセキュリティ対策を万全にする必要があることは留意しておく必要があります。

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口座振替(口座引き落とし)

口座振替は、利用者の銀行口座から直接代金が引き落とされる仕組みです。クレジットカード決済と同様、引落口座の登録が完了してしまえばその後の支払いが自動化されるため、顧客が支払いを意識しにくく、支払い忘れなどによる未払いが発生しないのがメリットです。

しかし引落口座の設定には、口座振替依頼書のやり取りなどで数週間~1ヵ月ほどかかる場合もあります。口座振替しか用意していない場合は、口座の設定が完了するまでサービスの提供を開始できなくなるので注意が必要です。また、口座残高の不足などの理由で引き落としに失敗した場合は、督促や再請求といった対応が発生します。

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コンビニ決済

コンビニ決済は、バーコードが印字された払込票や専用の支払い番号を送付し、利用者が指定のコンビニで支払いを行う決済方法です。現金での支払いになるため、クレジットカードを持たない人やインターネット決済が不安な人に適しています。初回の手続きなどが不要で幅広い顧客層に対応できる反面、利用者は毎月支払いに出向く必要があり、手間がかかります。支払い忘れも起きやすく、継続率が低下するリスクがあることも理解しておきましょう。

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ID決済

ID決済は、Amazon PayやPayPayなどのユーザーIDを利用して決済できる方法です。ID側にすでに顧客情報が登録されているため、サブスクの利用にあたって入力が必要な情報が少なく、ユーザーにとって手軽に使える決済手段です。クレジットカードを持たない顧客でも利用できる手段としても、人気が高まっています。

後払い決済

後払い決済は、商品・サービスを先に利用し、後で請求が発生する決済手段です。顧客にとっては即時に支払う必要がないため、気軽にサービスを試しやすくなります。クレジットカードを持っていなくも利用できるという点でも、安心感のある決済方法です。特にBtoB取引ではこの後払い決済(請求書払い)が一般的で、サブスクのようなオンライン取引においてもニーズの高い決済方法となっています。

しかし後払いなので、常に未回収が発生するリスクが存在します。また請求書の発行や入金確認・消込作業、支払いがない場合は督促が発生するなど請求業務の負担も大きいのがデメリットです。

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サブスクの決済方法の選び方

サブスクビジネスに最適な決済方法を選ぶためには、コスト面や利用者層、セキュリティといった様々な視点から比較することが重要です。ここでは、代表的な比較ポイントと、それに基づいた選び方を紹介します。

利用者層・ユーザビリティの比較

各決済方法によって、利用者の年代や好みによる違いが見られます。ターゲットユーザーに合った決済手段を選ぶことは、利用継続率を上げるためにも重要です。

例えばクレジットカード決済は幅広い年齢層に対応しやすい一方、若年層には手軽さやスピーディーさが魅力のID決済だと、利用の心理的なハードルが下がります。一方年齢層が高いユーザーは、安心して利用できる口座振替やコンビニ決済を好む傾向があるため、安全性と信頼性をアピールすることで利用意欲が高まります。

コスト面での比較

導入する決済方法によって、コストに違いがあります。一般的に、クレジットカード決済は3〜5%の決済手数料がかかる一方、口座振替やコンビニ決済は比較的低い手数料で利用可能です。ただし、ID決済も場合によっては手数料が発生するため、利用頻度に応じたコスト管理が必要です。

また導入時にシステム開発が必要な場合や、セキュリティ対策費用が発生する場合もあるため、これらのコストを含めて選定しましょう。特に、ID決済の場合は、専用のシステムや加盟店契約が必要な場合もあるため、導入前にコストを確認することが大切です。

セキュリティ面での比較

顧客情報や決済情報の安全性を保つために、各決済方法のセキュリティ対策も重要です。クレジットカード決済はPCI-DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)と呼ばれるセキュリティ基準に準拠している必要があります。一方、口座振替は、利用者情報を保護するための暗号化が施されており、安全性が高いとされています。ID決済も各社が強固な暗号化技術を取り入れていますが、導入企業の運用体制も大切です。

個人情報の漏洩リスクに対応するため、定期的なセキュリティチェックやデータ保護が求められます。顧客情報の管理とともに、利用者が安心して利用できる体制を構築することが信頼性向上に繋がります。

サブスクリプション決済代行を導入するメリット

これまで説明してきた通り、サブスクの決済方法は様々な特徴を比較して選定すべきですが、より幅広いユーザを取り込むには、複数の決済方法を用意することが重要です。しかし、各決済方法を個別に導入するのは、契約や管理が煩雑になり現実的ではありません。

そこで利用を検討したいのが、サブスクリプション向けの決済代行サービスです。サブスクリプション決済代行を利用すれば、クレジットカード決済、ID決済、コンビニ決済など、サブスクに必要な決済方法をまとめて導入することができます。それぞれの決済を導入するのに必要な契約業務やシステム開発も不要です。

また、サブスクでは定期的に発生する請求を管理する必要があり、取引件数や決済方法が増えることで管理も煩雑になります。決済代行には、こうした定額請求を管理する機能を提供しているサービスもあるため、請求管理の効率化にもつながります。

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BtoBサブスクの決済代行なら「Paid(ペイド)」

BtoBではサブスクの決済方法としても、請求書払いのニーズが高いのが特徴です。また口座振替に対応することで、利用継続率を上げることも重要です。

BtoB掛売り決済サービス「Paid(ペイド)」は、口座振替・請求書払い(銀行振込)に対応した企業間決済サービスです。与信審査、入金確認、代金回収まですべての請求業務を代行し、取引先が未払いでもPaidが代金を100%お支払いします。

Paidのメリット

  • 「Paid定額自動請求」機能なら、取引先情報と請求プラン(請求金額・請求日・請求期間)を登録するだけで、API連携不要で毎月の請求を自動化できます。
  • 口座振替の手続きで発生する取引先への書類送付、書類の回収と記入漏れのチェック、印鑑相違や記入不備による返送の対応などの面倒なやりとりもすべてPaidが代行します。
  • 支払い方法や請求先の変更は、お客様専用のマイページ上から手続きができます。利用企業様側では、取引先の情報変更・管理が不要になります。

まとめ

サブスクリプションビジネスの成功には、適切な決済方法の選定が不可欠です。ターゲットユーザーを明確にし、どの決済方法が最も適しているかを判断しましょう。しかし、特定の決済方法に対応しているだけでは、希望の決済方法がないユーザを取りこぼしてしまいます。サブスクリプション決済代行などを利用して、複数の決済方法を用意することも検討しましょう。