決済代行会社の手数料はいくら?種類別の相場と実質コストの計算方法
決済代行会社を利用する際、「手数料はいくらかかるのか」「今契約している会社の手数料は高くないのか」と気になる方も多いでしょう。
決済代行会社の費用は、決済手数料だけでなく、月額費用や初期費用、1件ごとの処理手数料など複数の項目で構成されています。また、クレジットカードやコンビニ決済、QRコード決済など、利用する決済手段によっても手数料の相場は異なります。
そのため、表面上の「決済手数料○%」だけを比較しても、どの会社が自社にとって安いのかは判断できません。
本記事では、決済代行会社にかかる手数料の種類と相場を決済手段別に整理したうえで、自社の月商や決済件数をもとに実質的なコストを比較する方法を解説します。
これから決済代行会社を導入する方はもちろん、現在の契約内容や手数料を見直したい方も参考にしてください。
決済代行会社の手数料は5種類|内訳と相場の早見表
決済代行会社に支払う主な手数料には、初期費用・月額固定費・決済手数料・トランザクション費用・振込手数料/取消手数料などがあります。
まずは種類ごとの相場を一覧で確認しましょう。
| 手数料の種類 | 相場 | 発生のタイミング |
|---|---|---|
| 初期費用 | 無料〜数十万円と幅がある | 契約時に一度 |
| 月額固定費 | 3,000〜10,000円が中心帯 | 毎月(利用の有無問わず) |
| 決済手数料 | 決済金額の2〜10%(決済手段により変動)または1件ごとの定額 | 決済ごと |
| トランザクション費用 | 1件あたり数円〜数十円 | 決済毎ごと |
| 振込手数料・取消手数料 | 振込:無料〜数百円取消:1件約5円 | 入金時・取消時 |
初期費用
初期費用は、決済システムの初期設定費、各決済手段の加盟店審査(決済手段ごとに事業者の信用力・取扱商材を確認する手続き)にかかる費用、接続開発費として発生します。
相場は無料〜数十万円と幅があります。無料とする会社も増えていますが、導入する決済手段を増やせば数十万円規模まで上振れするケースもあります。
初期費用0円でも、月額費用や決済手数料など他の費用体系はサービスごとに異なるため、初期費用の金額だけで安さを判断してはいけません。
この見極め方は、次の章の計算式で確認できます。
月額固定費
月額固定費には、決済システムの利用料、管理画面の利用料、顧客データの管理費などが含まれます。
相場は3,000〜10,000円が中心帯です。決済手段を追加するごとに料金が加算される契約方式もあります。
月額固定費は売上がゼロの月でも発生するため、立ち上げ期や季節変動の大きい事業ほど、負担として重くのしかかる費目です。
決済手数料
決済手数料は、決済金額に対して一定の料率、または1件ごとの金額で発生する費用です。利用する決済手段によって料金体系や相場が異なります。
主な決済手段ごとの目安は、次のとおりです。
| 決済手段 | 手数料の相場 |
|---|---|
| クレジットカード | 決済金額の2〜10%程度 |
| 電子マネー | 決済金額の2〜4%程度 |
| QR・バーコード決済 | 決済金額の1〜4%程度 |
| コンビニ決済 | 1件100〜600円程度、または決済金額の2〜5%程度 |
| 口座振替 | 1件あたり数百円程度 |
実店舗では2%台のプランもあり、ECでも2%台後半〜3%台など、販売形態や条件によって差があります。そのため、自社で利用する決済手段の料率だけでなく、売上に占める各決済手段の割合まで確認したうえで、実際に発生する手数料を試算することが重要です。
また、同じ料率でも粗利率の低い商材ほど利益への影響は大きくなります。手数料率の低さだけでなく、自社の利益構造も踏まえて比較しましょう。
トランザクション費用
トランザクション費用は、決済データを決済代行会社から決済事業者(カード会社など)へ送信する通信処理のたびに発生する費用です。
相場は1件あたり数円〜数十円です。
例えば単価500円の商品にトランザクション費用20円がかかる場合、実質的な負担率は4%に達します。決済手数料の料率とは異なり、決済単価が低い商材ほど負担率が高くなる点に注意が必要です。
契約によっては、与信照会・売上確定・取消のそれぞれでトランザクション費用が課金されます。特に決済件数の多い企業は、試算の段階でこのトランザクション費用を見落とさないようにしましょう。
振込手数料・取消手数料
振込手数料は、決済代行会社に貯まった売上金を自社口座へ入金する際に発生する費用で、無料〜数百円程度が相場です。決済代行会社によっては月2回以上の入金や入金サイクルを短縮できるサービスもありますが、振込頻度や振込金額、契約内容によって手数料が変わる場合があります。
また、キャンセルや返品などで決済を取り消す際には、1件あたり5円程度の取消処理手数料がかかるケースがあります。サービスによっては取消手数料が無料の場合や、より高い手数料が設定されている場合もあるため、返品・キャンセルが多い事業では事前に確認しておきましょう。
表面料率で選ぶと失敗する!実質コストの計算式

決済代行会社を比較するときは、決済手数料の料率だけでなく、実際に毎月いくらかかるのかを総額で比較することが重要です。
月額総コストは、次の式で概算できます。
月額総コスト = 月額固定費 +(月商 × 決済手数料率)+(決済件数 × トランザクション費用)+(入金回数 × 振込手数料)+その他の月間費用
見積書は会社によって料金項目や表記方法が異なりますが、それぞれの費用をこの式に当てはめれば、同じ条件で比較しやすくなります。
計算する際は、少なくとも次の情報を確認しておきましょう。
- 想定月商
- 月間の決済件数
- 利用する決済手段
- 希望する入金サイクル・月間入金回数
- 各社の月額費用・決済手数料・トランザクション費用・振込手数料
平均決済単価も把握しておくと、決済件数の想定が妥当かを確認する際に役立ちます。
固定費と決済手数料のバランスで比較する
決済代行会社の料金体系は、大きく分けると、月額固定費がかかる代わりに決済手数料率が低いプランと、固定費がかからない代わりに決済手数料率が高めのプランがあります。
一般的には、月商が小さい段階では固定費のないプランが有利ですが、売上が増えるにつれて、手数料率の低いプランのほうが総コストを抑えやすくなります。
例えば、次の二つのプランを比較してみます。
- A社:月額固定費5,000円+決済手数料3.5%
- B社:月額固定費0円+決済手数料4.5%
月商50万円の場合、それぞれのコストは次のとおりです。
A社:5,000円+50万円×3.5%=22,500円
B社:50万円×4.5%=22,500円
この条件では、月商50万円が両社のコストが並ぶ境目です。月商50万円未満ではB社、50万円を超えるとA社のほうが安くなります。
このように、決済代行会社を選ぶ際は「手数料率が何%か」だけを見るのではなく、自社の月商や決済件数を当てはめ、どの売上規模で総コストが逆転するのかまで確認することが重要です。
決済代行会社の手数料を抑える5つのポイント
決済代行会社の手数料を抑えるには、単に料率の低い会社を選ぶだけでは不十分です。
自社の月商や決済件数、実際に使われている決済手段を確認し、契約内容が現在の利用状況に合っているかを定期的に見直すことが重要です。
自社の月商規模に合った料金体系を選ぶ
決済代行会社の料金体系は、自社の月商・決済件数を当てはめた月額総コストで比較しましょう。
特に確認したいのは、次の3点です。
- 月商が増えた場合に決済手数料率が下がるか
- 一定の取引量を超えた場合に個別料率へ変更できるか
- 現在の取引量に対して、月額固定費を払ってでも料率を下げたほうが安くなるか
決済代行会社によっては、取引量の多い事業者向けに個別料金やボリュームディスカウントを用意しています。売上や決済件数が契約当初より増えている場合は、現在の料金をそのまま使い続けるのではなく、料率の見直しやプラン変更ができないか確認することもコスト削減に繋がります。
実際に使う決済手段だけに絞る
決済手段を増やすと顧客の利便性は高まりますが、契約によっては決済手段ごとに月額費用などが発生します。
管理画面などで決済手段ごとの利用件数・売上比率を確認し、ほとんど使われていない決済手段に追加コストが発生していないかを確認しましょう。
ただし、利用率が低くても特定の顧客層にとって重要な決済手段もあります。単純に利用件数だけで削るのではなく、維持コストと売上への影響を見比べて判断することが重要です。
3〜4社から同一条件で相見積もりを取る
決済代行会社を比較する際は、各社に同じ条件を伝えて見積もりを取りましょう。
伝える条件は、想定月商・月間決済件数・平均決済単価・利用する決済手段・希望する入金サイクルの5つです。
見積書を受け取ったら、費目名ではなく、「何に対して発生する費用か」で整理します。
- 毎月固定でかかる費用
- 決済金額に応じてかかる費用
- 決済件数に応じてかかる費用
- 入金時にかかる費用
会社によって「システム利用料」「処理手数料」「決済サービス利用料」など名称が異なるため、費目名だけを見て比較すると見落としが生じます。
前章で紹介した方法で月額総コストを算出し、各社の料率ではなく、自社条件を当てはめた総額を横並びにして比較しましょう。
さらに余裕があれば、「月商50万円/100万円/300万円」の3パターンで総コストを出しておくと、売上が伸びたときにどの会社が有利になるかまで判断できます。
入金サイクルは資金繰りと追加コストで判断する
早期入金や月複数回の入金は、資金繰りを改善できる一方、追加手数料が発生する場合があります。
利用する際は、通常の入金サイクルでも運転資金を確保できるか、前倒しによって得られる資金繰り上のメリットが追加コストに見合うかを確認しましょう。
常時利用するのではなく、繁忙期や仕入れが増える時期など、必要なタイミングだけ使えるかも確認しておくと無駄を抑えやすくなります。
契約後も利用実績に合わせて料金を見直す
契約時に最適だった料金プランでも、売上や決済件数、利用するオプションが変われば、実際のコスト構成も変化します。
定期的に明細を確認し、トランザクション費用や振込手数料、利用していないオプションなど、想定以上に発生している費用がないかをチェックしましょう。
あわせて、取引量が増えている場合は、現在の料率より有利なプランへの変更や条件交渉ができないか確認することも重要です。
BtoBの請求書払い・掛売りは料金体系が異なる
BtoBの請求書払い・掛売りに対応するサービスでは、BtoC向けの決済代行とは料金の考え方が異なります。
BtoB向けサービスでは、決済処理だけでなく、与信審査や請求書発行、入金管理、督促、未回収時の保証まで含めて代行するものがあります。そのため、カード決済などの「決済手数料率」と、BtoB向けサービスの料率を単純に比較することはできません。
例えばPaidでは、月額利用料0円〜、保証料は請求金額の0.5〜3.5%、事務手数料は1件125円です。保証料率は取引金額や支払い条件などによって決まります。
BtoB向けサービスを比較する際は、料率だけでなく、自社で行っている与信・請求・督促などの業務をどこまで削減できるかも含めて総コストで判断することが重要です。

決済代行会社の手数料は「総額」と「業務コスト」で比較する
決済代行会社の料金は、決済手数料だけでなく、月額固定費やトランザクション費用、振込手数料など複数の費用で構成されています。そのため、提示された料率だけを見て「安い・高い」を判断するのではなく、自社の月商や決済件数、入金回数を当てはめた月額総コストで比較することが重要です。
これから導入する場合は、複数社に同じ条件で見積もりを依頼し、費目名ではなく「固定費」「売上に応じる費用」「件数に応じる費用」「入金時の費用」に整理して比較してみましょう。
すでに利用している場合も、売上や決済件数が契約当初から変わっていれば、現在のプランや料率が最適とは限りません。
また、BtoBの請求書払い・掛売りでは、与信審査や請求書発行、督促、未回収保証まで含めて代行できるサービスがあります。
単純な手数料の安さだけでなく、自社で対応している請求業務をどこまで削減できるかまで含めて比較することで、実際のコストに合ったサービスを選びやすくなります。
BtoB取引の請求業務も、未回収リスクも。
今の関心に近い資料をお選びください(どちらも無料)
Paid活用事例
【業種別】Paid導入の効果を事例で紹介
~掛売りに潜む課題を解決~
Paidは「掛売り」で発生する課題をすべて解決する決済サービスです。Paid導入で得られる効果を業種ごとに事例でご紹介します。
業種別事例集をダウンロード監修者
大橋 正人
株式会社ラクーンフィナンシャル 執行役員 Paid推進部長
2006年に株式会社ラクーン(現:ラクーンホールディングス)に入社。経営企画室にて卸サイト「スーパーデリバリー」のマーケティング担当として従事。2009年より小売店の審査部門の責任者を経て、2010年「決済サービスPaid(ペイド)」の立ち上げに参画。2019年からラクーンフィナンシャルが提供する「Paid」と「URIHO」の2つのサービスをマーケティング面から統括。2024年からはPaidの事業責任者として、企業の請求業務・決済まわりの課題解決に向けて活動している。
主な掲載・登壇実績
・SFA JOURNAL|掛け払い・請求代行サービス「Paid」インタビュー(2025年)
・ECのミカタ|企業間後払い決済サービス「Paid」インタビュー(2023年)
・日本ネット経済新聞(日流ウェブ)|早期資金化サービス「Paid早期払い」対談インタビュー(2019年)
・ビズスタ|登壇者プロフィール
