継続課金に必要な決済方法は?クレジットカード決済のメリット・注意点を解説
近年、利用が広がる継続課金サービスでは、クレジットカード決済が代表的な決済手段となっています。クレジットカード決済は一度カードを登録すれば、定期的な課金が自動化されるため、利便性の高い決済方法ですが、クレジットカードを持たない顧客や、別の支払い方法を希望する顧客も存在します。本記事では、継続課金方法の利便性や導入方法について詳しく解説し、顧客のニーズに応じた最適な支払い手段について解説します。
目次
継続課金とは?
継続課金とは、一定の周期で自動的に料金が請求され、商品やサービスの対価を回収する仕組みです。一般的には月額や年額といった定期的な課金形式で、サブスクリプションモデルで広く利用されています。
継続課金ビジネスは、従来の一回限りの購入モデルとは異なり、長期的な顧客関係を前提としています。一度顧客を獲得すればその後も定期的に収益を得られるため、SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)やストリーミングサービスの普及とともに、主流になりつつあります。特に、安定したキャッシュフローの確保が可能な点は、ビジネスの持続性や成長に大きく寄与します。
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クレジットカードでの継続課金のメリット
クレジットカード決済は、継続課金モデルにおいて最も一般的な決済手段の一つです。クレジットカード決済が使われるのは、利用者・事業者双方にとってメリットがあるからです。
利用者のメリット:利便性とユーザビリティの向上
クレジットカードを利用した継続課金では、顧客は一度カード情報を登録すれば、その後の支払いを自動的に行えます。支払いの自動化により、顧客にとっては支払い手続きの手間が減り、顧客満足度の向上につながります。また支払い忘れによるサービス停止の心配が軽減されるため、顧客は煩わしさを感じることなく、長期にわたってサービスを利用する動機づけが強化されます。
事業者のメリット:安定収益とキャッシュフローの確保
クレジットカードを使った継続課金は、事業者にとっても大きなメリットがあります。特に安定したキャッシュフローの確保が可能となる点が挙げられます。一度継続課金を設定すると、定期的に確実に料金が入金されるため、事業の運営資金を計画的に確保することができます。
またクレジットカード決済の場合は、クレジットカード会社が請求を行います。事業者側では手動の請求処理や顧客への支払い催促が不要になるため、業務効率が向上します。さらに基本的に未回収リスクがないというのも、キャッシュフローが安定する大きな理由です。
クレジットカード以外の継続課金方法の選択肢
クレジットカードは多くの事業者や顧客にとって一般的な継続課金方法ですが、クレジットカード以外の選択肢も広く活用されています。これにより、顧客の多様なニーズに応え、事業の成長を促進できます。以下では、クレジットカード以外の主要な継続課金方法を紹介します。
口座振替
口座振替は、クレジットカードを使わない顧客層に適した継続課金方法であり、特に公共料金やサブスクリプション型のサービスにおいて広く利用されています。銀行口座から自動的に料金が引き落とされるため、顧客は毎回の支払い手続きの手間を省くことができ、事業者にとっても安定した収益が確保できます。
日本国内では、特に年齢層の高い顧客やクレジットカードを保有しない層に対して、口座振替が非常に有効です。銀行口座を利用するため、カードを利用するリスクを回避したい顧客や、クレジットカードの利用に抵抗を持つ人々にとっても安心感があります。
また、口座振替は、月々の継続的な支払いが前提のビジネスモデルに非常に適しており、例えば、電気・ガス・水道などの公共料金や、保険料、学費、会員費などの分野で広く利用されています。
関連記事:口座振替サービスとは?手数料の比較と導入企業が得られるさまざまなメリット
デジタルウォレットや他のオンライン決済
近年、デジタルウォレットや他のオンライン決済手段が急速に普及しており、これらの方法も継続課金に活用されています。特にモバイルデバイスの普及により、デジタルウォレットの使用が顧客にとって利便性が高く、スマートフォンひとつでスムーズに支払いができる点が評価されています。
PayPalは世界中で利用されているオンライン決済システムで、クレジットカードや銀行口座と連携し、簡単に継続課金が可能です。PayPalは安全性が高く、不正利用に対する保護も充実しているため、特に海外の顧客にも信頼されています。
Apple PayやGoogle Payはモバイルデバイスでの決済に特化したサービスであり、クレジットカード情報を保存し、支払いを一括管理できます。タッチ決済やオンライン決済のどちらにも対応しており、フィジカルなカードが不要で、ユーザーに高い利便性を提供します。定期的なサブスクリプション支払いにも対応しているため、モバイルファーストなユーザーに最適です。
電子マネー(楽天Edy、Suica、nanacoなど)
日本国内では、電子マネーも多くの顧客に利用されています。楽天EdyやSuica、nanacoなどは、ポイントシステムとの連携もあるため、ユーザーにとってお得感が強く、日常的な支払いに適しています。電子マネーは、サブスクリプションサービスにも対応しており、クレジットカードを使わない顧客層に対して柔軟な支払い手段を提供できます。
BtoB向けの継続課金に必要な決済方法
クレジットカード決済は利用者にとってメリットの多い決済方法ですが、利用者が企業の場合、「法人カードを持っていないことが多い」というデメリットがあります。
日本では法人(ビジネス)カードの普及が進んでおらず、どうしてもクレジットカードで決済しなければならない場合は、担当者や代表の個人名義のカードを使わざるを得ないことがほとんどです。
個人カードを使う場合は、下記の課題が発生します。
- そもそも個人カードを使いたくないので利用を断念する
- 限度額が少なく決済できない
- 毎月、経費精算をする手間が発生する
BtoB取引では請求書払いが一般的なため、継続課金の決済についても請求書払いを希望されるお客様が非常に多いです。希望の決済がない場合は、そもそもサービスの検討をやめてしまうお客様や、利便性の低さから解約してしまうお客様も出てきてしまいます。
BtoB向けの継続課金にはPaid(ペイド)
企業間決済代行サービス「Paid(ペイド)」は、与信審査から督促まで、すべての請求業務を代行するサービスです。手間なく請求書払いに対応できるのはもちろん、お客様からPaidへのお支払いには口座振替・銀行振込・コンビニ払いという3つの方法が用意されているため、企業はPaidを導入するだけでBtoBにおける主要な支払い方法に対応することが可能です。
また、Paidが無料オプションとして提供している「定額自動請求」という機能を利用すれば、最初に顧客情報と請求金額・請求日を登録するだけでOK。その後は自動で取引先に代金を請求し、入金確認や督促まで行ってくれます。売掛金の保証も付いているため、未回収の心配もありません。さらにAPI連携すれば、完全に自動化することもできます。継続課金ビジネスにぴったりの決済手段と言えるでしょう。請求業務は毎月発生するものですが、Paidを導入すれば業務負荷を気にせずビジネス拡大に注力することが可能になります。
まとめ
継続課金における決済方法は、クレジットカード決済が代表的ですが、口座振替、デジタルウォレット、オンライン決済など、利用者のニーズやライフスタイルに応じて最適な決済手段を提供することで、ビジネスの成長をサポートします。
特に口座振替は、クレジットカードを持たない層や高齢者層にとって便利な選択肢であり、安定した収益を確保する手段として有効です。また、デジタルウォレットや電子マネーは、オンラインでの利便性とセキュリティを兼ね備え、特に若年層からの支持を受けています。さらに、PayPayやLINE Payなどのモバイル決済も、新たな顧客層を取り込むための重要なツールとなっています。
これらの多様な決済手段を活用することで、事業者はより広い市場にアプローチし、顧客満足度を向上させることができます。クレジットカード以外の選択肢を適切に導入し、顧客にとって使いやすい決済環境を整えることが、今後のビジネスにおいて鍵となるでしょう。