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督促代行の費用はいくら?依頼先別の相場と選び方を解説

督促代行の費用はいくら?依頼先別の相場と選び方を解説

未払いの取引先への連絡や入金確認に追われ、経理業務が圧迫されていないでしょうか。

督促業務では、メールや電話だけでなく、請求書の再送、書面の送付、入金確認、再督促など、複数の作業が発生します。

こうした負担を減らす方法の一つが、督促業務の外部委託です。ただし、依頼先によって対応範囲や料金体系は異なります。

本記事では、督促代行の費用相場を依頼先別に整理し、選び方や費用対効果の考え方、未回収を防ぐ仕組みまで解説します。自社に合った対応方法を判断するために、まずは督促代行の費用が何によって変わるのかを確認していきましょう。

督促代行の費用は依頼先と対応範囲によって変わる

督促代行の費用は、依頼先と任せる業務の範囲によって変わります。メールや電話による支払い案内と、取引先との交渉や裁判手続きを伴う債権回収では、必要な専門性や対応内容が異なるためです。

また、未払いへの対応では、外部への委託費だけでなく、取引履歴の確認や入金確認、取引先への連絡といった社内工数も発生します。支払督促(※)などの裁判手続きを利用する場合は、弁護士費用とは別に、裁判所へ納める申立手数料などが必要です。

費用を比較する前に、まずは「どの業務を、どこまで任せたいのか」を整理しましょう。相談料や成功報酬、月額費用などを含め、最終的にかかる総額で比較することが大切です。

※支払督促:金銭の支払いを求める申立てに基づき、簡易裁判所の裁判所書記官が支払いを命じる手続き 

督促代行に含まれる主な業務

督促代行の対応範囲は、依頼先やサービスによって異なります。主に対象となるのは、次のような業務です。

  • 入金確認:支払い期日や請求内容、入金の有無を確認する
  • 取引先への連絡:メールや電話で支払い状況を確認する
  • 書面の送付:督促状や催告書を作成して送付する
  • 入金管理:入金確認や消込を行い、入金が確認できていない請求を特定する
  • 再督促:初回の連絡後も支払いがない取引先へ再度連絡する

どこまで任せられるかは、サービスごとに異なります。

例えば請求代行・決済代行サービスのなかには、督促だけでなく、請求書の発行や入金確認、消込までまとめて対応するものもあります。日常的な請求・回収業務を一括して効率化したい企業に向いています。

一方、取引先が請求内容に異議を唱えている場合や、支払督促、訴訟、強制執行などの法的手続きが必要な場合は、弁護士への相談がおすすめです。依頼先を選ぶ際は、通常の督促を任せたいのか、法的な回収対応まで必要なのかを整理しておきましょう。 

督促代行の費用相場と特徴【依頼先別】

一般的な売掛金の督促では、弁護士や請求代行・決済代行サービスが主な相談先です。債権回収会社も督促先として紹介されることがありますが、扱える債権が法律で限定されているため注意が必要です。 

以下は、各サービスの料金体系や公開料金をもとにした目安です。

※公開されている料金には幅があります。正式な料金は各サービスのサイトでご確認ください。

依頼先費用の目安向いているケース
弁護士・相談料:30分~1時間で5,000円~1万円程度
・着手金:請求額によって異なる
・別途、回収額に応じた報酬金や実費が発生する場合がある
・支払いを拒否されている
・取引先との交渉や法的手続きが必要
請求代行・決済代行サービス・初期費用:0円~数万円
・月額費用:0円~数万円
・決済・保証手数料:0.5%~数%
・事務手数料:1件あたり100~数百円程度 
・継続的な請求・入金確認・督促を効率化したい
債権回収会社契約内容や債権の種類により異なり、個別見積もりが中心・法律で定められた特定金銭債権の管理・回収を委託したい事業者

弁護士に督促・回収対応を依頼する場合

弁護士には、内容証明郵便の作成・送付、取引先との交渉、裁判所の支払督促、訴訟、仮差押え、強制執行などの対応を依頼できます。 

費用は依頼内容によって異なりますが、法律相談は30分~1時間で5,000円~1万円程度、着手金は請求額によって10万~100万円といった金額が設定されることがあります。さらに、回収できた金額に応じた報酬金や、郵送費、裁判所へ納める費用などがかかります。

弁護士へ依頼するときに発生する主な費用は、次のとおりです。

  • 相談料:依頼前に法律相談をするための費用
  • 着手金:正式に対応を依頼するときに支払う費用
  • 報酬金:代金を回収できた場合に支払う費用
  • 実費:郵送費や収入印紙代、裁判所へ納める費用

料金の決め方は法律事務所によって異なります。相談料や着手金だけでなく、回収できた場合に支払う報酬金まで含めて、総額を確認しておきましょう。

弁護士依頼では、未払い額が少ないと、回収額よりも弁護士費用が大きくなる可能性があります。依頼前に、回収の見込みと費用が見合うかを確認することが大切です。 

請求代行・決済代行サービスで督促業務を任せる場合

請求代行・決済代行サービスは、請求書発行、入金確認、消込、取引先への連絡など、継続的に発生する請求・回収業務の効率化に向いています。

費用の目安は、初期費用が0円~数万円程度、月額費用が0円~数万円程度です。このほか、請求金額に応じた決済手数料や保証料、請求書1件ごとの発行手数料などがかかる場合があります。 

主な費用は、次のように分かれます。

  • 初期費用:サービスを導入するときにかかる費用
  • 月額費用:毎月の利用にかかる固定費
  • 決済手数料:決済金額や取引金額に応じてかかる費用
  • 保証料:未回収保証を利用するためにかかる費用
  • 請求書発行手数料:請求書の発行件数に応じてかかる費用
  • 郵送費:紙の請求書を送る場合にかかる費用

初期費用や月額費用を無料とし、取引金額に応じた手数料を設定するサービスもあります。請求代行・決済代行サービスを選ぶ際は、月額費用だけで比べず、自社の請求件数や取引金額を当てはめて総額を確認しましょう。  

なお、請求代行・決済代行サービスは、取引先との法的な交渉や訴訟を代行するサービスではありません。取引先が支払いを拒否している場合は、弁護士への相談が必要です。

債権回収会社は一般的な売掛金の督促代行先として扱いに注意する

債権回収会社は「サービサー」とも呼ばれ、法務大臣の許可を受けて債権を管理・回収する会社です。ただし、回収できるのは、法律で定められた「特定金銭債権」に限られます。

特定金銭債権には、金融機関の貸付債権などが該当します。一方、通常の商品販売やサービス提供によって発生した一般的な売掛金は、それだけでは特定金銭債権に該当しません。

そのため、「債権回収会社であれば、どのような未払いでも督促・回収してもらえる」と考えないよう注意が必要です。一般的なBtoB取引の売掛金について、交渉や裁判手続きが必要な場合は、弁護士への相談を検討しましょう。 

費用は、債権の種類や件数、回収方法によって異なり、基本的には個別見積もりです。

督促代行サービスの選び方|費用だけで比較しないためのポイント

督促代行サービスは、費用だけでなく、任せられる業務や未払いの状況を踏まえて選ぶ必要があります。費用が安くても、自社が負担に感じている作業に対応していなければ、十分な効率化には繋がりません。

ここでは、督促代行サービスを選ぶ際に確認したいポイントを解説します。

依頼したい業務範囲に対応しているか

まずは、自社で負担になっている業務を整理しましょう。督促代行と呼ばれるサービスでも、任せられる範囲はそれぞれ異なります。

対応範囲を確認せずに契約すると、一部の作業しか任せられず、社内の負担が想定ほど減らない可能性があります。どの業務を委託し、どの業務を自社に残すのかまで確認しておきましょう。

法的対応が必要なケースかどうか

未払いの理由によって、選ぶべき依頼先は変わります。

支払い忘れや請求書の見落としであれば、メールや電話で確認する通常の督促によって、入金される可能性があります。この段階では、請求代行・決済代行サービスによる対応が選択肢になります。

一方、「商品に問題があったため支払わない」「契約した金額と違う」など、取引先が請求自体に異議を唱えている場合は、通常の督促だけでは解決しにくくなります。 交渉や支払督促、訴訟を検討する場合は、弁護士へ相談しましょう。

取引先の反応を確認し、通常の督促で対応できる段階かを見極めることが大切です。

回収額に対して費用対効果が合うか

督促代行を利用する際は、回収できる金額と費用のバランスも確認します。

少額の未払いでは、委託費を差し引くと、回収してもほとんど金額が残らない場合があります。相談料や着手金、成功報酬だけでなく、郵送費や裁判所へ納める費用なども含めて計算しましょう。

請求代行・決済代行サービスを利用する場合は、自社で対応した場合の作業時間と比べることで、実際の費用対効果を判断しやすくなります。

取引先との関係を維持しやすいか

今後も取引を続けたい相手には、状況に応じて段階的に督促する必要があります。

まずは支払い状況を確認し、必要に応じてメール、電話、書面へと対応を進めます。いきなり強い表現を使うのではなく、請求書の未着や社内処理の遅れなども考慮して連絡することが大切です。

弁護士名義の通知や法的手続きは、取引先に強い印象を与えます。支払いを拒否されている場合には有効ですが、単なる行き違いに対して使うと、継続取引に影響する可能性があります。

取引関係を保ちながら適切に督促するには、請求書の発行日、入金状況、連絡内容、支払予定日を記録しておくことが重要です。担当者ごとに対応が変わらないよう、督促の手順や判断基準も決めておきましょう。

督促を行うタイミングや具体的な進め方については、督促に関する関連記事も参考にしてください。

督促費用を抑えるには未払い発生前の仕組み化が重要

督促にかかる費用や手間を抑えるには、未払いが発生してから対応するだけでなく、請求から回収までの業務をあらかじめ整えることが重要です。

支払い期日や請求内容、入金状況が整理されていないと、督促するたびに請求書や取引履歴を確認しなければなりません。担当者によって対応方法が異なれば、連絡漏れや二重連絡が起きる可能性もあります。

請求書の発行から入金確認、消込、督促までを一元管理すれば、入金が確認できていない請求を早めに把握し、適切なタイミングで対応しやすくなります。 督促業務を特定の担当者に依存しない体制をつくることも、社内工数の削減に繋がるでしょう。 

BtoB取引では与信管理と未回収保証も確認する

請求後の業務を効率化するだけでは、未払いそのものを防げるとは限りません。特に掛け払いが中心となるBtoB取引では、取引前の与信管理と、未払いが発生した場合に備える保証の仕組みも重要です。  

取引先を増やせば売上の拡大を期待できますが、掛け払いの件数や金額が増えるほど、未払いが発生した場合の影響も大きくなります。

与信審査や未回収保証のあるBtoB決済サービスを利用すれば、取引前に支払い能力を確認しつつ、未払いが発生した場合の損失にも備えられます。督促業務の負担だけでなく、資金繰りへの影響も抑えやすくなるでしょう。

Paidでは、与信審査、請求書発行、入金確認、督促、代金回収までの請求業務をまとめて任せられます。Paidを通じた取引で未払いが発生した場合は、代金が100%保証されるため、請求業務の効率化と未回収リスクの軽減を同時に進められるのが強みです。

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督促代行の費用は「回収対応」と「未回収を防ぐ仕組み」で考えよう

督促代行の費用は、依頼先と任せる業務の範囲によって変わります。

費用の安さだけで選ぶと、必要な作業が社内に残り、十分な負担軽減に繋がらないことがあります。外部へ支払う費用だけでなく、社内工数や未回収による損失も含めて比較しましょう。

  • 未払いがすでに発生し、取引先との交渉や法的手続きが必要:弁護士
  • 入金確認や督促が継続的な負担になっている:請求代行・決済代行サービス

費用を抑えるには、未払いが発生するたびに個別対応するのではなく、請求書発行、入金確認、督促をまとめて管理することが重要です。BtoB取引では、与信審査や未回収保証を含むサービスも比較し、自社の負担と未回収リスクを減らせる方法を選びましょう。

監修者
大橋 正人
株式会社ラクーンフィナンシャル 執行役員 Paid推進部長

2006年に株式会社ラクーン(現:ラクーンホールディングス)に入社。経営企画室にて卸サイト「スーパーデリバリー」のマーケティング担当として従事。2009年より小売店の審査部門の責任者を経て、2010年「決済サービスPaid(ペイド)」の立ち上げに参画。2019年からラクーンフィナンシャルが提供する「Paid」と「URIHO」の2つのサービスをマーケティング面から統括。2024年からはPaidの事業責任者として、企業の請求業務・決済まわりの課題解決に向けて活動している。

主な掲載・登壇実績
SFA JOURNAL|掛け払い・請求代行サービス「Paid」インタビュー(2025年)
ECのミカタ|企業間後払い決済サービス「Paid」インタビュー(2023年)
日本ネット経済新聞(日流ウェブ)|早期資金化サービス「Paid早期払い」対談インタビュー(2019年)
ビズスタ|登壇者プロフィール